「オルカンとS&P500、結局どっちを買えばいいの?」
投資を始めるとき、ほとんどの人がぶつかる質問だと思います。ネットで調べると「オルカン派」と「S&P500派」の議論が延々と続いていて、読めば読むほどわからなくなりますよね。
わたしの答えはシンプルです。
「迷ったから、両方買いました。」
2022年10月から、オルカンとS&P500に毎日500円ずつ積み立てています(この記事を書いている2026年7月で3年9ヶ月になりました)。
この記事では、教科書的な違いの説明だけでなく、両方持ち続けたリアルな損益率の推移をお見せしながら、「どっちがいい?」「両方は意味ない?」という疑問に答えていきます。
おじいわんどっちも買うなんて、欲ばりだね



迷って始められないより、両方少しずつで始めちゃう方が早いんだよ
オルカンとS&P500の違いをおさらい


まず、ふたつの違いをひとことで言うと投資する地域の広さです。
| オルカン | S&P500 | |
|---|---|---|
| 正式名称 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)など |
| 投資先 | 全世界(約50か国) | アメリカのみ |
| 銘柄数 | 約2,500銘柄 | 約500銘柄 |
| アメリカの比率 | 約6割 | 100% |
オルカンは日本・欧州・新興国も含めて世界全体に分散する商品、S&P500はアメリカを代表する約500社に集中する商品です。
それぞれの中身をくわしく知りたい方は、こちらの記事からどうぞ。
▼ オルカンの中身・仕組みはこちら
【500円から】オルカンとは何?全世界株式(オール・カントリー)を超わかりやすく解説
▼ S&P500の中身・仕組みはこちら
【500円から】S&P500とは何?米国を代表する500社への投資をわかりやすく解説
過去の利回りを比較すると?
過去の実績では、S&P500の方がオルカンより高いリターンになる傾向がありました。ここ10年ほどはアメリカ株が世界を引っぱってきたので、アメリカ100%のS&P500に追い風が吹き続けた、というイメージです。
ただし、これはあくまで「過去の傾向」です。
ひとつ補足です。ここでの「過去の実績」は、オルカンやS&P500が連動している指数(その市場全体の平均のようなもの)の歴史をさします。
eMAXIS Slimといった商品そのものは2018年からですが、もとになる指数はずっと昔から続いているので、長い目で傾向を見られるんです。
期間の取り方によって結果は変わります。実際、ITバブル崩壊やリーマンショックでアメリカ株が長く低迷した2000年代は、オルカンのような世界分散が有利な時期もありました。将来どちらが上回るかは、誰にもわかりません。



過去はアメリカが強かったんだね。これからは?



それがわからないから、みんな悩むんだよね。だからわたしは両方買って確かめることにしたの
【実録】毎日500円ずつ、両方に積み立てた結果


ここからが本題です。わたしは2022年10月から、オルカンとS&P500に毎日500円ずつ(合計1日1,000円)積み立てています。実際の損益率はこうなりました。
| 時点 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|
| 2022年末 | -4.44% | -5.99% |
| 2023年末 | +14.41% | +16.53% |
| 2024年末 | +34.11% | +42.66% |
| 2025年末 | +48.49% | +50.66% |
| 2026年5月末 | +61.64% | +62.35% |
並べてみると、まず最初の2年に目がとまります。始めたばかりの2022年末は両方ともマイナスで、下げ幅はむしろS&P500の方が大きめ。いちばん沈んだ時も、オルカンが-5.9%だったのに対して、S&P500は-8.1%まで下げたことがありました。
これは、2つの商品の中身の違いで説明がつきます。S&P500はアメリカ1国に集中、オルカンは世界中に分散しています。一般に、オルカンのように分散されているほど値動きはなだらかになります。反対に、S&P500のようにアメリカに集中しているほど値動きは大きくなります。つまりS&P500は、下げも上げも大きい。2024年末以降リードしているのは、その「上げの大きさ」が出たからです。
「過去はS&P500が強い」とよく言われますし、トータルでは今もS&P500が一歩リードしています。ただ、わたしの口座で3年半見てきた実感では、いつでも強いわけではありません。始めたばかりの頃はむしろ負けていた時期もありました。始める時期にもよりますが、このことは、頭のすみに置いておくと安心だと思います。
そして、順位そのものが入れ替わった年もありました。
2025年は「オルカンが勝った年」でした
2025年単年で見ると、順位が入れ替わったんです。
- オルカン:投資額110,000円に対して、運用益 約89,000円
- S&P500:投資額116,500円に対して、運用益 約80,000円
S&P500の方に6,500円多く投資したのに、増えたお金はオルカンの方が約9,000円多い。そんな逆転が起きました。(同じ「毎日500円ずつ」でも、ファンドの休業日の差で買える日数が変わります。この年はS&P500の方が買えた日が多く、投資額が6,500円多くなりました。)
理由は、2025年4月のトランプ関税ショックです。アメリカ発の下落だったため、アメリカ100%のS&P500が直撃を受けました。一方のオルカンは、欧州や新興国に支えられて底堅く回復したんです。



オルカンくん、意外とタフだったんだね



「世界に分散しておく」の意味を、初めて肌で感じた年だったよ
こういう年ごとのくわしい結果は、ワンコインデックス投資日記で毎月公開しています。
▼ 2025年の年間結果はこちら
【暴落もリバウンドも乗り越えた】2025年 ワンコインデックス投資結果 500円×3年間の積立成績は?
「両方買うのは意味ない」って本当?


ネットでよく見かける意見に「オルカンの6割はアメリカだから、S&P500と両方買っても意味がない」というものがあります。
これ、理屈としては半分正解です。オルカンのアメリカ部分とS&P500は中身がかなり重なっているので、「分散効果」だけを考えれば、両方持つ意味は薄いと言われても仕方ありません。
でも、両方持ち続けたわたしの実感は少し違います。
1. 値動きの違いが毎月見える
2025年のように「オルカンが底堅い年」があると、分散の意味が数字で実感できます。教科書で読むのと、自分のお金で体感するのとでは、納得感がまったく違いました。
2. 「比べる楽しさ」が続ける力になる
毎月「今月はどっちが上?」と確認するのが楽しみになっています。インデックス投資は退屈になりがちなので、この楽しみは長く続けるうえで意外と大事です。
3. どちらかに全額を賭けなくていい安心感
「アメリカ一本で大丈夫かな」という不安も、「世界分散だと物足りないかな」という欲も、両方持てばどちらも半分ずつ抱えられます。
正直に言うと、デメリットもあります。管理する商品が2本になることと、「効率」だけを求めるならどちらか1本で十分なことです。「意味ない」と言う人の気持ちもわかります。それでも、迷って始められないくらいなら、両方少しずつの方がずっといい。これが3年半やってみた結論です。
半々で買うのはアリ?割合はどうする?


「両方買うなら、割合はどうすればいい?」という疑問も出てきますよね。
わたしは毎日500円ずつ、設定はきれいに半々です。
深く考えて決めたというより、「どちらが正解かわからないなら同額で比べよう」という理由でした。(正確には、ファンドのお休みの日がS&P500とオルカンで少しちがうため、実際に買えた金額はぴったり半分にはならず、年によって数千円ズレます。)
半々のいいところは、考えることがなくて続けやすいこと。
「アメリカに期待したいからS&P500を多めに」のような調整ももちろんアリですが、割合に悩んで手が止まるくらいなら、半々で始めて後から調整する方が気楽です。
ちなみに積立の設定は一度やれば自動なので、半々でも手間は増えませんでした。
結局どっちを選べばいい?
3年半両方に積み立てているわたしなりの、選び方の目安です。
- アメリカの成長に納得して集中したい → S&P500
- どこが伸びるか予想したくない・世界まるごとがいい → オルカン
- 迷って決められない → 少額で両方始めて、自分の感覚で確かめる
大事なのは、どれを選んでも「長期でコツコツ続けること」の方です。オルカンとS&P500はどちらも低コストで世界的に人気のインデックスファンドなので、どちらを選んでも大きな失敗にはなりにくい組み合わせだと思います。



つまり、どっちでも間違いじゃないんだね



そう。「選べないから始めない」が一番もったいないよ
投資信託は100円から積み立てられるので、わたしと同じように500円ずつ両方積み立てる「ワンコイン投資」も気軽に試せますよ。
まとめ:迷ったら、少額で両方から始めてもいい
- オルカンとS&P500の違いは「投資する地域の広さ」
- 過去の傾向ではS&P500が優勢。ただし2025年のようにオルカンが勝つ年もある
- 「両方は意味ない」は理屈では一理あるが、値動きの違いを体感できるのは両方持ちならでは
- 割合に迷ったら半々でOK。続けやすさを最優先に
どちらを選んでも、NISA(2024年からスタートした現行の制度。「新NISA」と呼ばれることもあります)のつみたて投資枠を使えば、利益に税金がかからずお得に積み立てられます。
わたし自身は相場の値動きを肌で感じる目的で、マネックス証券の特定口座での少額積立も併用しています。初心者の方はまずNISA口座だけで十分です。
\マネックス証券の口座開設はこちら/
NISAの始め方は、証券会社ごとに全手順を解説しています。
▼ NISAの始め方(マネックス証券版)


▼ NISAの始め方(SBI証券版)


▼ NISAの始め方(楽天証券版)





ぼくはおやつを2種類もらえたら、それだけで幸せだワン



その気持ちで両方積み立てると、毎月ちょっと楽しいよ
※この記事はしんげつ個人の体験をもとに書いています。投資は自己判断・自己責任でお願いします。特定の商品の購入を推奨するものではありません。

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